校長ブログ
インドでの日本アニメ
2025.04.24
トレンド情報
4月24日
インドでは子供の頃、日本アニメに親しんだZ世代が消費の中心となっています。2000年代には「クレヨンしんちゃん」「ドラえもん」などがテレビ放送され、人気を博しました 。日本企業もこの点に注目し、アニメをインドで広げているため、市場も急速に拡大しているようです。
インドのアニメ市場は急成長を遂げており、2026年には560億ルピーまで拡大する見込みだそうです。コロナ禍をきっかけに、インドでは動画配信サービスが普及し、多様な言語や文化に対応することで、日本のアニメが視聴しやすくなりました。
併せて、所得水準の向上により、アニメに課金する人が増えているそうです。多言語社会であるインドでは、ヒンディー語やタミル語などへの吹き替えにも対応しています。ウォルト・ディズニーもインドのメディア事業に参入しており、競争は激しくなることが予想されます 。海賊版サイトや模倣品もあり、ジェトロ(日本貿易振興機構)は正規品の魅力や価値を訴求する必要性を指摘しています 。
日本のアニメの特徴と言えば、繊細な表現や多様なジャンルと言われています。Z世代は子供の頃、日本アニメに触れている関係上、日本文化への興味・関心も高く、アニメを通じて日本への留学や就職を希望する人もいるようです。
インドでの日本アニメを配信しているアニメタイムズは、作品数を倍増させているとか。「東京リベンジャーズ」や「SPY×FAMILY」などが人気で、月額69ルピー(約120円)で入手できるそうです。テレビ朝日はインドで「おぼっちゃまくん」の新作を制作中であり、今春から放送されます。また、クレヨンしんちゃんの映画版がインドで初めて公開されます。ギークピクチュアズはインド大手と組み、映画「ラーマーヤナ ラーマ王子伝説」を公開します。
インドのアニメは子ども向けのものが多く、「トムとジェリー」や現地のヒーローアニメ「チョータ・ビーム」などが人気ですが、若者や大人向けの市場が広がりつつあるそうです。2019年には「天気の子」(新海誠監督)の上映を求める5万人超の署名が集まり全国公開に。昨年は「君たちはどう生きるか」やSPY×FAMILYなど8作品が50都市以上で上映されています。日系企業だけでなく、ウォルト・ディズニーは合弁会社を設立し、現地の配信サービスを通じてディズニー作品を増やす方向性を打ち出しています。