校長ブログ

英語イマ-ジョン授業③-数学編

2025.04.16 教科研究

4月16日

 本校の英語イマ-ジョン授業は年々、進歩を遂げています。今年から数学を英語で学ぶ取り組みもスタートしました。数学という科目は、論理的思考力をブラッシュアップするだけでなく、世界共通の言語としての役割も果たしているのです。

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 本校では、グローバル社会で活躍できる人材の育成を教育の柱に掲げ、その一助として英語イマージョン教育を実践しています。英語で授業を受ける環境を通じて、生徒たちは言語としての英語力だけでなく、英語で考え、議論し、発信する力を養っているわけです。

 数学を英語で学ぶと聞くと、英語の理解が十分でないと難しいのではないかと思いがちですが、世界の多くの国では、英語で数学を学ぶことが一般的です。大学レベルの数学の論文や研究発表もほとんどが英語で行われており、理系分野の国際的なキャリアを目指す上で、英語で数学を理解する力は欠かせません。また、数学の概念は、言葉の壁を超えて普遍的です。生徒は既に持っている数学の知識を活かしながら、英語でそれを表現することで、より深い理解を得ることができるのです。

 数学の授業を英語で行うための工夫として、数学の授業を完全に英語にするのではなく、まずは基本的な用語や概念を英語で学ぶことから始める、グループで問題を解き、その解法を英語でプレゼンテーションする活動を取り入れ、生徒が自ら考え、発言し、議論する機会を多く設けるなどが考えられます。大切なのは、生徒自身が英語で理解し、説明できるようになることなのです。

 生徒たちの成長と手応えとして、特に、プレゼンテーションやディスカッションの場面では、自分の考えを英語で伝えようとする意欲が高まり、単なる暗記ではなく「深く理解する力」が育っている点があげられます。また、数学の文章問題に対する抵抗感が減ったという声もあり、これは英語の読解力向上にもつながる大きな要素になっています。めざすところは、英語で学び、考え、発信できる人材の育成に他ならないのです。