校長ブログ
次期学習指導要領に向けて
2025.04.01
カリキュラム・マネジメント
4月1日
学習指導要領の変遷を追うと、ゆとり教育が批判されれば学習内容を増加させ、グローバル化が進めば小学校から英語教育を導入するなど、時代を映し出す鏡となってきました。生成AIが登場し、予測不可能と言われる時代です。現在の指導要領では、探究をはじめとする分野の導入が目立ちますが、多様化が進む中、それに併せて、自己調整による学び方とタイム・マネジメントが次期指導要領のポイントになるはずです。
今回の改訂では教科書の分量が増え、生徒や教員の負担感が指摘されています。次期指導要領では、年間の標準授業時数(1015コマ)を前提にするようですが、当然、学習内容の精選が求められるはずです。さらに、生成AIの登場で、課題が複雑化する中、何を、どのように教えるのかも焦点化されるでしょう。
高校では、世界史・日本史について、近現代を学ぶ『歴史総合』や主権者教育を充実した『公共』といった科目が新設され、総合的な探究の時間も加わりました。精度が高いことを疑う余地はありませんが、教える内容が多すぎるのもまた事実。教師が上手に使いこなし、適切な教育実践を通じて内容を定着させることが現場の課題とされています。
同時に、教育課程の大綱である点にも留意しなければなりません。現在の指導要領は義務教育で不完全なところは高校で学び直し、基礎を身につけるといったところまで示しています。また、デジタル技術が進展する中、小中学校でも「情報」を教科化することや「テクノロジー科」の新設を求める声もあります。いずれにしても学びの選択を用意することが不可欠です。
深刻な問題となっている不登校やいじめ、「学校教育の一環」と位置づけられているものの、「地域展開」という方向性が示されている部活動、校務の多忙化と職場環境、個別最適な学びにつながる小学校での単元内自由進度学習、高校での全日制・定時制・通信制の選択と移動など、多様な子どもに対応できる学びのあり方が話題の中心になるのは自明です。
生成AIが進化している今、教師の役割も人間だからこそできること、つまり、困っている生徒がいたら相談にのり、安心感を与えるだけでなく、あるべき方向を示し、成長を実感させられる技量が求められます。そのためには経験を積み重ね、学び続ける姿勢が不可欠です。知・徳・体のバランスのとれた未来を担う子供たちを育成する議論はこれからです。