校長ブログ
インド人留学生
2025.03.29
グローバル教育
3月29日
AIなど先端分野での人材確保に向けて、文科省や大学が理工系で定評のあるインドからの留学生受け入れを強化し、研究力や産業競争力の向上を推進するそうです。具体的には、インドの大学院生約300名の留学費用をサポートする他、現地では募集活動を展開し、留学生を倍増させる方針を打ち出しています。ちなみに、世界最大の留学受け入れ国である米国でもインド人が増加しており、中国人を抜き、トップになっています。
具体的に、文科省は、AIなどを学ぶインド工科大などの大学院生約270名を対象に、生活費や大学での活動費として1人当たり300万円を支援するそうです。対象は12件程度であり、年間2000万〜3200万円の助成が得られ、期間は2029年度までの5年間。300万円は渡航費も含めて日本で1年間生活する上で支障のない金額だとか。インド人留学生にとっては、通貨であるルピーが下落傾向にあり、欧米の大学より留学しやすいというメリットがあります。
インドのITエンジニアの平均年収は約127万円(ヒューマンリソシア)であり、支援額は約2.3倍と手厚いものになっています。併せて、企業のインターンシップも促し、日本への在住も目論んでいます。
東大をはじめとする国内の大学、大使館、民間企業など50を超える機関がインド人留学生を増やすための連携を進めています。SNSで情報発信するだけでなく、インド人の留学エージェントが現地の大学に日本の大学の魅力を伝えているとか。
インドは、人口14億、理工系人材の育成に強い国です。「注目論文」の数では4位。IT分野をはじめとしたインド人材の獲得競争は激化しています。しかし、実態として、日本へのインド人留学生数は1300人(2022)であり、米国(46万5000人)、カナダ(18万3000人)、英国(5万5000人)などの足元にも及びません。
北村友人氏(東京大学教授)によれば、インド人学生は英語が流暢であり、英語でのカリキュラムが充実している欧米の大学をめざす傾向が強いとのこと。要するに、日本の大学の知名度は低く、選択肢に入っていないのです。
日本の大学は教育・研究の質が高く、他国と比べて授業料が安いというメリットがあります。日本全体のインド人留学生を2028年度までに2倍以上の3000人に増やす方向性を打ち出しています。(アフリカからも同様)今年から、共同で資金援助による留学プログラムをスタートさせ、単位相互認定や将来的には双方で学位がとれるダブルディグリーといった制度を設けるそうです。
政府は、グローバルサウスとの交流強化を進め、2033年までに日本人留学生を50万人にし、外国人留学生を40万人受け入れる目標を掲げています。