校長ブログ

ファッション

2025.03.27 トレンド情報

3月27日

 ファッション史をひもとくと、人はなぜ服を着るのかという問いにぶちあたります。総務省(2024)によると、1世帯(2人以上世帯)当たり、年約12万円であり、バブル期の25万〜30万円と比べると大幅減になったとのこと。価値観も変化しているのです。

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 1980年代にはデザイナーズ&キャラクターズ(DC)と呼ばれる高級ブランドが主流でした。若者は、分割払いで憧れのブランドを手に入れたのです。当時は個を追求する消費への転換期であり、他者との違いを表現することで、自分という存在を確かめたのです。

 バブル崩壊後は、お金をかけずに楽しめるカジュアルな装いが人気となりました。裏原宿から発信された裏原系、よれよれのネルシャツやダメージデニムなどのグランジ系、古着ブームなど、多くの流行が生まれたのもこの時期です。

 DCブランド時代は、全身同じブランドで統一するのが流行でしたが、カジュアル化とともに、違うブランドを組み合わせる単品コーディネートが主流となります。要するに、着こなしは消費者次第ということです。2000年代になると、ファストファッションが現れ、欧米からトップショップ、フォーエバー21などが日本に入ってきます。

 最先端の流行を取り入れた服を誰もが楽しめるようになったことでファッションも民主化したと言えます。しかし、手に入りやすくなった分、数回着ただけで捨てるようになっているという事実もあります。見方を変えれば、消費が過剰になり、環境汚染を生み出しているという批判にもつながるわけです。

 東日本大震災の時は、現実に直面しつつも幸せを大切にし、毎日を丁寧に過ごそうとする意識が装いにも反映し、ナチュラルな色合いで、ゆったりシルエットの天然素材の服が支持されたそうです。その後、ノーマルとハードコアを組み合わせたノームコア(究極の普通)を追求したスタイルに移っていきます。

 基本的には、着る人が各自の目的で自由に組み合わせればよいわけですが、ユニクロは年齢、性別、国籍問わないノームコアをめざし、定着させました。時は巡り、また、古着ブームがやってきます。SNSの影響もあり、流行のサイクルが短くなり、すぐに色あせる時代です。アパレル企業は様々なチャレンジを試みています。

 ファッションでも探究力がが求められます。正解はひとつでなく、最適解にたどりつくために関係者は懸命なのです。