校長ブログ
服の流行
2025.03.13
トレンド情報
3月13日
高級ブランド店と古着店が軒を並べ、パリコレでは古着をまとったモデルが登場するご時世です。Z世代はじめ、現代っ子が人口の約半数を占めると言われる2050年代にはあえて古着を選ぶ消費が当たり前になるかもしれません。買っても捨てないトレンドは、これまでのアパレル産業を変える可能性すらあります。
今、服を売らないアパレルブランドとして、 ZARA、バーバリー、グッチなどの古着の物々交換イベントが20代の若者を中心に人気のようです。古着やレンタル市場が拡大し、いずれ、世界の古着市場が新品の半分くらいになっていてもおかしくないという見方もあるくらいです。日本の古着市場も急成長しており、矢野経済研究所によると、ファッションリユース(中古)の市場は来年には1兆4900億円となり、増加の見通しとのこと。
アパレル市場は縮小傾向にありますが、一方で、国内の古着市場が新品の半分まで拡大すると、2050年代には約2倍の規模に達すると試算されています。10~20代の2人に1人が買い物の際、新品を買わずに中古品を買うという意識があるようです。(博報堂)
また、売る際のリセールバリュー(再販価値)を前提に新品の服を選ぶ人も増えているとか。大量生産・大量消費で成長してきたアパレル産業は、不要になった服が廃棄されるなど、環境を汚染しているとの批判もあります。ビジネスモデルの変換として、企業によっては古物営業を追加しています。
古着のデザインを新しくするアップサイクル品も注目されています。ブランドロゴ以上に、個性を表現できる服を求めるのがZ世代なのかもしれません。ファッションの楽しみ方は、古着だけではありません。大丸松坂屋百貨店の服のサブスクリプション(定額課金)であるアナザーアドレスは、会員数が21万人を超え、好みの服を借りられ、レンタル総数はのべ約35万着を超えたそうです。
客観的にみて、消費者の環境意識は高まっており、古着などの二次流通市場が拡大する流れは益々、増加すると考えられます。アパレルなど小売業にとって、消費者は何を買いたいのかではなく、誰から買いたいのかが問われている昨今。日本では人口が減少する中、企業にとって海外市場の進出が急務となっています。
最近では漫画やアニメなど日本発のカルチャーが海外の消費者の支持を集め、新たなカルチャーが生まれているのです。