校長ブログ

幸福度

2025.02.18 トレンド情報
2月18

 アジアなど13カ国・地域 の約2600人を対象にしたアンケート(日経、Nikkei Asia)によれば、「自国に生まれて幸せですか?」という問いに対して、日本は89.3%、世界全体は84.3%が「幸せ」と回答しており、住む場所が違っても現在の生活に愛着をもっているのがわかります。

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 自由回答でもこれという不満があるわけでもなく、平和で安全、清潔で自然や文化に恵まれた環境、物価も高くなく、医療制度もよいなど、満足度は高い一方、5年後の生活が今より豊かになると答えた割合は43.8%であり、将来に不安を抱く割合が多く、13カ国・地域の中では最低となっています。

 注目すべきは将来像です。例えば、ベトナム。安定志向の日本とは対照的に、8割の読者が今より生活を豊かにするために激しい競争社会で働き、7割以上が将来の生活が豊かになると回答しています。

 一方、日本の読者は物価高で先が見通せない、温暖化や世界情勢によって制約が増えるなど、悲観的な声が多くなっています。しかし、20代は景気が上向き始めている、給料が上がるなど、経済の好循環に期待を寄せており、6割が5年後の生活が豊かになると予想し、他の世代との温度差が如実になっています。

 働き方に違いもあります。5年後、競争が少なく、同僚とほぼ同じ給料の会社、あるいは、競争が激しく、成果に応じて差がつく会社のどちらで働きたいかをたずねると、日本は約6割が前者を選んでおり、4割に満たない世界と比べ安定性を求めています。また、自分にそれほど能力がないと自覚している、仕事で神経をすり減らしたくないなどの意見もあり、内向き志向も散見されます。ちなみに、競争が少ない会社を選んだ人が最も多かったのはタイで6割を超えています。