校長ブログ

星空観光

2024.12.21 教科研究
12月21日

 地域の観光資源とも言える星空の素晴らしさを観光の誘客に活かす自治体が増えています。訪日客の大都市集中を緩和する効果も期待できます。今、光害の抑制や大気保全に取り組む協議会には、2割以上の自治体が参加しているとのこと。

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 大気保全活動や自然を活かした地域振興に向けて、環境省は、「星空の街・あおぞらの街」全国協議会を設立しています。晴天率の高さに加え、県内自治体の加入率がトップの香川県は、自治体数が379と過去最多。

 徳島県との県境に位置するさぬき市にある天体望遠鏡博物館は、全国の大学や公共天文台などから使わなくなった天体望遠鏡を全国から集め、天文ファンらを魅了しています。同県は晴天が多く、上空の気流が安定しているため、星の光の揺らぎが少なく、望遠鏡で拡大しても星がよく見えるそうです。

 博物館の代表理事である村山昇作氏は、公共天文台の廃止などで使用されなくなった望遠鏡が多いことを知り、廃校となった小学校の活用を検討していたさぬき市に博物館と産直市場で構成する複合施設を開いたそうです。望遠鏡が500台以上ある博物館の開館は週末ですが、年間2000人以上が訪れ、観測会が開かれています。

 岡山県にある井原市は星空観光を地域おこしの中心に据えています。同市の美星町地区は全国初の「光害防止条例」を制定し、LED街灯も導入、福井県大野市、東京都神津島村と同じ「星空保護区」に認定されています。今後は連携して誘客促進などを進めるとのこと。また、長野県阿智村は「日本一の星空の村」を掲げ、星空を生かした観光振興を進めています。SNSを活用したプロモーションもあり、夜の観光だけで年間10万人以上を集めているそうです。観光資源の活用によって開かれた街づくりが進められているのです。