校長ブログ
インター校の増加
2024.10.29
グローバル教育
10月29日
グローバル化の影響で、近年、インターナショナルスクール(以下、インター)に通う日本人が増えているようです。しかし、インターは法律上の学校ではない場合が多いものの、自治体によっては容認しているのが実情です。
幼稚園から高校段階まであるインターに法令上の定義はなく、通例、英語による授業が行われ、外国人の生徒を対象とする教育施設のこと。かつて、インターに通う芸能人の話題が広まるなど、日本人の間でも関心が高まりました。インターは「各種学校」として認可され、英語で授業をするのは全国に約40校あります。
国際教育評論家の村田学氏によると、多国籍の子どもを受け入れ、英語で教育するインターは全国で100校を超えるそうです。現在、インターに通う日本国籍の小中学生は約6,500名と見積もられています。日本人が8割ほどの学校もあり、年間の学費が200万~300万円のところもあるとのこと。
しかし、インターの多くは学習指導要領に基づいた教育を行っておらず、学校教育法上の学校ではないため、日本の学校への編入が認められなかったり、高校や大学へ入る場合には学力を認定する試験を受ける必要があったりします。やむを得ない事情があれば、自治体は就学義務の猶予や免除を認めることができますが、対応は様々。例えば、東京の江戸川区や文京区はインターに通っていても、公立校に籍を置くことを認めており、インターが休みの期間などに公立校に一時的に通うこともできます。一方、品川区や世田谷区などはこうした対応を認めていません。当然、学校が多様化する中、ルールを整理してほしい」といった声があがる。私立では開成中などが受験を認めるなど、門戸を開いています。
マシュー・パール氏(日本インターナショナルスクール協議会会長)は、ほとんどのインターは授業料に依存しているので、一定程度の入学者がいなければ、財政運営が厳しいと述べられています。併せて、学校教育の選択肢を提供することが不可欠であることを強調されています。
熊本大付属小・中学校は台湾積体電路製造の進出やニーズに対応し、英語で授業を実施する国際クラスを2026年度から設置します。外国人は増加の一途であり、高度人材を確保するためにも、国際性や多様性のある学校の存在は不可欠です。本校のGコースもその一翼を担ってくれるはずです。