校長ブログ
全国学テ
2024.09.18
教科研究
9月18日
文科省の2024年度の全国学力テスト(全国学力・学習状況調査)の結果公表によると、自分の考えなどを説明する記述式の正答率が低く、表現力に課題が見られるとのこと。また、授業で発表する際、ICTを活用すると正答率が高いことも指摘されています。
今回のテストは、国公私立約2万8,000校の約186万人を対象に、国語と算数・数学の2教科を実施。平均正答率は小6国語67.8%、算数63.6%、中3が国語58.4%、数学53.0%です。中3国語は11.7ポイント下がり、現行方式では過去最低。国立教育政策研究所は、結果は単純に比較できないものの、目的に応じた文章を工夫して書く設問の正答率が低かったことが点数を下げた要因としています。
思考力、判断力、表現力を伸ばすことを目途とした学習指導要領に基づき、学力テストでは身近なテーマの課題解決と結びつけてこれらの力を測る設問を増やしています。表現力を確かめる記述式の正答率は、小6国語が全体より3.1ポイント、小6算数が12.4ポイント低く、中3国語が12.3ポイント、中3数学が23.0ポイント低くなっています。中3国語では、登場人物の心情が伝わるように工夫して書く問題の正答率が49.8%、中3数学では、ストーブの灯油を使い切るまでの使用時間が「強」と「弱」の場合でどれくらい違うかを一次関数や式を用いながら説明する問題の正答率が1割にも至っていません。
アンケート調査からは、正答率が授業で考えを発表する場面でのICTの活用頻度と関連性がみられたとのこと。例えば、ICT活用が週3回以上の学校で、課題解決に向けて話し合う学習活動をしている場合、数学の正答率が54.7%、一方、週3回未満で課題解決の学習活動を行わなっていない学校は48.9%となっています。この傾向は、国語や小6算数も同様の傾向を示しています。
ちなみに、授業でICT機器を週3回以上活用した小学校は93.3%、中学校は90.8%となっています。約9割の児童・生徒がすぐに調べることができる、画像や動画、音声を活用することで学習内容がよく分かる、友達と考えを共有したりしやすくなると答えています。記述式では無解答の児童生徒が減っており、書くことへの抵抗感がなくなってきており、説明しようという姿勢が見られます。本校でもDXハイスクールとして、ICTを活用した様々な教育実践を展開していますが似たような傾向が見られます。