校長ブログ

企業内学童保育

2024.08.23 トレンド情報
8月23日

 企業内学童保育が人気です。コロナ禍が落ち着き、職場に出勤する割合が増加する中、子供を預ける場所を求める保護者は確実に増えています。保護者の負担軽減に向けて、企業や自治体は体験学習を用意するなど、受け入れ方に工夫を凝らしています。

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 学校の休暇に合わせ、社内に学童保育を設ける企業が出てきています。通常、受け入れは繁忙期。社員は、小学生の子供を無料で預けることができます。内容も自習や散策の時間などが組み込まれており、保育士経験者がサポートについています。当然、在宅勤務で子供と一緒に過ごすと、習い事への送り迎えができず、公立の学童保育では自分の始業に間に合わないなどといった課題も生まれます。企業への問い合わせには、プログラムを細かく検討したいという要望が多いそうです。

 夏休みだけ開催するサマー学童もあり、待機児童解消に貢献しています。ローソンが東京と名古屋で、社員の子供が菓子の店頭販売作りを体験させるなどの学童保育導入を進めています。運営する側も講座の種類を充実させるなど、知恵を絞っています。なかには、空手やピアノなどの講座に加え、水族館見学やプログラミングを学ぶ合宿など、独自のメニューを用意しているところもあるようです。浜松医科大学も学童保育を実施、職員だけでなく、一般からの申込枠も設定しています。今年は腎臓内科医による実験が加わり、人工腎臓にジュースなどを流し、色や味の変化を調べる講座が人気とのこと。

 長期休み中の子どもの昼食に悩む保護者は多く、横浜市のように、約570カ所の学童施設で昼食を提供している自治体もあります。1400円、Webサイトで申し込みと支払いが可能だとか。保護者へのアンケートでは、回答者の9割以上が利用を希望しているため、予算を盛り込んでいます。

 こども家庭庁によると、学童保育に入れない待機児童はコロナ禍で減少したものの、再び増加しており、今年5月には18,000人を超え、過去最多を更新しました。最近では、公立と習い事などができる民間の併用も増えています。企業内学童は社員の就労支援になる一方、慣れない施設で、夏休みなどの長時間を過ごす場合、事故の危険性もあり、安全や衛生管理などもまた重視されていることも事実なのです。