校長ブログ
高卒採用の増加
2024.08.17
トレンド情報
8月17日
高卒人材の需要が高まっているようです。現状を鑑みれば、AIやロボットに代替できない職種はサービス業や建設業の分野では現場で活躍できる人が慢性的に不足しているのです。企業も若手人材の採用を手厚くしています。例えば、ヤマト運輸は5割増、セコムグループも3割増にするといった具合であり、即戦力としての期待は大きいものです。
日経新聞によると、2025年度の高卒の採用計画数は前年に比べ19.9%増、大卒が15.6%増。伸び率が逆転したのは27年ぶりだそうです。歴史をひもとけば、バブル経済が崩壊した後のリストラや採用抑制の反動による揺り戻しがあり、高卒の採用計画は3年連続で2桁の伸びを示しているとか。
しかし、実態として、高卒の就職希望者数は減少しています。高卒の採用拡大は当分続きそうな様相であり、争奪戦は必至。採用が増えれば、賃金アップにもつながります。大卒20〜24歳と高卒19歳以下の賃金は、2023年段階でそれぞれ月23万9,700円、191,500円(2023、賃金構造基本統計調査)であり、3年間での伸び率も高卒4.9%増に対し、大卒4.5%増となっています。業種ごとに見れば、卸売・小売業11.8%増、運輸・郵便8.6%増。有効求人倍率は、建設駆体工事が10倍を超え、10年前より4ポイント上昇、保安も7倍以上、建築・土木・測量技術者は6倍以上となっています。
こうした身体的な動作が求められる職業は生成AIによる自動化の影響度が低く、代替が難しいというのが現実的なところ。リクルートワークス研究所によれば、2040年の労働力不足率は輸送で約24%、販売で約25%、介護サービスで約25%と高くなっているものの、人口減が厳しい現状では、働き手不足が解消しない可能性があるとのこと。高卒採用は本格化していますが、7月には企業の高校訪問が始まります。高校生は職場見学などを経た後、9月上旬には応募していきます。