校長ブログ

資料分析重視の学力テスト

2024.06.12 教科研究
6月12

 全国の小中学校で全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)が実施されました。教科は、国語と算数・数学の2教科で、データや複数の資料の活用力を試す問題が目立ち、大学入学共通テストの出題傾向と重層化します。

 文科省は、オンラインで解答するCBT方式を来年度から導入することを決めており、今回は生活状況などについてのアンケートに初めて全員が学習用端末で答えることになりました。

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 6と中3が対象で、国公立のほぼ全校と私立の約4割で行われ、約200万人の児童生徒が受験しています。最大震度6弱を観測した地震があった愛媛と高知の両県では小中学校が一部休校したため、今後対応を検討し、能登半島地震で被害を受けた石川県輪島市では市立小中学校全12校が参加を見送っています。

 小中学校の学習指導要領には、思考力、判断力、表現力を伸ばすことが謳われており、設問はこれに対応させて複数の資料を分析したり、組み合わせて活用したりする力を試す内容が組み込まれています。小6算数では、最高気温の予報の表やグラフなどを見て、桜の開花予想日を求めるのに適した数式を選ぶ問題が出題されました。中3国語ではインターネット上で自分好みの情報ばかりに触れてしまう「フィルターバブル現象」を取り上げ、グループでの話し合いの内容を踏まえながら自分の意見をまとめる力を測定しています。アンケートでは小中学校で11台配備された学習用端末を活用しましたが、文科省は、2025年度には中学の理科で全面的に導入し、2026年度以降も対象を拡大していく方針を打ち出しています。

 本校でも学習指導要領の思考、判断、表現する力を養うために、平常授業に加え、「山手サマライズ・タイム」を設けるなど、時代が求める教育に対応するカリキュラム・マネジメントを展開していきたい思います。