校長ブログ
若い先生方の成長は学校の財産です
私が本研究に携わる要因として、近年、女子学生の理系選択の割合が増え、高等学校で理系分野に特化した教育活動が活発化しているところにありました。大学が理工農系分野を拡充として、公立大と私立大が理系の学部や学科を新設、大学の理系転換へと移っており女子学生の理系進学の幅を広げる機会ではないかと考えました。 本校でも医療系を中心に進学を目指し、理系選択をする生徒が年々増えてきている一方で、数学が苦手である生徒が多いことや医療系に比べて数理学系や工学系の大学に進学する生徒の数が少ないのが現状です。 今回の研究では、特に数学という教科に対しての苦手克服に時間を割くのと同時に理系選択推進のため、インプット学習とアウトプット学習のバランスを重視することを考えました。 授業内で正しい解法へのプロセスを考え、教え込む「インプット」の部分は生徒が基礎学力を身につけるため、ICT機器やAI教材として『Qureous』、『デキタス』で課題に取り組む自己調整学習、タイムマネージメントシートなどを用いて個別最適化(アダプティブ・ラーニング)への道筋を立てています。 理数分野の学力と興味、関心を向上させるため生徒の「なぜ?」「どうして?」と「インプット」の部分で身につけた学力や知識と結び付け、「アウトプット」の部分は、ポスターセッションやグループワーク、理数探究などの取り組みでの分析や集計などにも挑戦しました。それ以外にも「理系女子を増やそう!」をデータサイエンス部の生徒と教員が協力し、ポリドロンやドミノ、他の数学の教具を用いた動画などを公式のSNSへの投稿も行いました。 本研究が生徒自身の創造する力と表現する力の向上、数理探究への興味、関心と女子高校生の理系選択生徒の増加につながり、特に私立学校の中高一貫教育と女子校教育の発展となるように継続して取り組んでいきます。 |