校長ブログ
アニメ人気
2024.02.05
トレンド情報
2月5日
アニメ人気が高まり、作品が増えるに従って、作画全般を担当するアニメーターが不足しています。アニメーション制作会社は、短期プログラムやスキルアップを促す検定試験などを導入し、アニメ産業をより発展させようとしています。
アニメの産業市場は、前年より13%増加し、過去最高の2兆7千億円を超え、10年間で2倍に成長しています。アニメをグローバルに展開できるようになったため、全体の半分近くを海外が占めています。(日本動画協会)
視聴動向は多角化し、タイトル数はテレビアニメが過去最多の361本から310本に下回る一方、劇場アニメの73本はコロナ禍を経て回復傾向にあるとのこと。なかには3年先まで見越して、仕事を受注している会社もあるようです。
需要増に伴う課題は人材不足。スキルが高いと、制作会社と専属契約し、作画監督やキャラクターデザイナーになり、年収が1000万円を超える例があるとか。一方、多くのアニメーターがフリーランスであり、新人なら動画1枚あたり、数百円程度という出来高制となっているため、経験豊富なアニメーターなら一日数十枚は仕上げられるものの、経験が乏しいと10枚程度しか描けないこともあるようです。
新卒の教育と作画技術の指導を仕事を通じて同時に行ってきた東映アニメーションは「作画アカデミー」を開講、5人の講師が10人の生徒を指導しています。講師はベテランのアニメーターなど、外部人材を活用し、基礎工程となる動画や原画の作成に取り組んでいます。同アカデミーは、受講料は必要なく、月額15万円の奨励金が支給され、1年のプログラムが終わり、試験に合格すれば契約社員アニメーターとして採用される仕組みとなっています。「サンライズ作画塾」(バンダイナムコフィルムワークス)も東映アニメーションとほぼ同じ仕組みをもち、これまで37人の塾生が採用されたそうです。
日本アニメフィルム文化連盟(NAFCA)は「アニメータースキル検定」を新設する構想があり、級を用意し、検定を通じて業界全体のレベルアップを模索しています。人材育成という課題はどの分野でも同じようです。