校長ブログ
阪神大震災の教訓
2024.01.20
学校生活
1月20日
神戸市は、阪神大震災の犠牲者を追悼する「神戸ルミナリエ」を4年ぶりに開催します。新たな取り組みとしては、中心市街地の混雑に対しては会場分散、企業からの協賛金減少に対しては有料エリアを導入し、持続可能な祭典実現を進めています。
神戸ルミナリエが初めて開かれたのは1995年12月ですが、2020~22年はコロナ禍で中止になりました。ルミナリエは、神戸の冬の風物詩であり、復興の象徴であるのと同時に、例年、300万人以上が訪れる一大イベント。しかし、会場周辺の混雑が増し、集客に影響が出る商業施設もあったり、企業からの協賛金が半分以下になったのもまた事実。
組織委員会は、開催方法の変更を行い、ルミナリエの人気となっている光の回廊「ガレリア」の通り抜けなどは時間制とし、有料化しています。会場も従来は東遊園地と旧居留地だけでしたが、メリケンパークにガレリアを設けるなど、来場者を分散させる工夫をしています。会場の分散は、交通規制を減らすため、警備費の減少につながり、会場の分散は、ナイトタイムエコノミー(夜間経済)が期待できるそうです。
開催時期は、犠牲者追悼という趣旨をより明確にするために、12月から1月に変更。1月17日に東遊園地で開催される追悼行事に続いて実施されました。神戸市は、「実験的な取り組み」としていますが、アンケートから満足度や周辺施設の意見をヒアリングしたり、携帯電話の位置情報から人流データを収集するなど、持続可能性を重視しています。大切なのは鎮魂とにぎわいのバランスなのです。
観測史上初めて震度7を記録した阪神淡路大震災。発生から29年目を迎えた今年1日、能登半島地震が発生、厳しい避難生活が続いています。今、被災者や支援者の方々が自らの経験を基に、復興に向けて尽力されている人たちがいます。
被災地には、全国の医療従事者が駆けつけています。大阪赤十字病院の救護班もその一つ。救護班は、約150人で結成され、能登半島地震の発生9分後には登録者に警戒を呼びかけ、翌日には第1陣を送り出すという迅速さです。被災地への必要物質補給が困難な場合も想定して医療支援は「自己完結型」を基本方針としています。学校現場においても防災訓練による啓蒙活動はじめ、災害に立ち向かう姿勢を養っていきたいと思います。