校長ブログ

希望出生率

2024.01.27 トレンド情報
1月27

 日本全体では出生率が下がり続けていますが、高水準を保ち続ける自治体もあります。政府は少子化対策で希望出生率1.8を重視していますが、2022年で見ると、92市町村が実現しています。企業との連携や宅地開発、教育拡充などが子育て世帯が暮らし状況を生み出しているのです。しかし、それらは全体から見れば5%に過ぎず、2015年と比べると半減しています。

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 女性1人が生涯に産む子の数の推計を合計特殊出生率と言います。人口を維持していくには、2.07程度が不可欠とされていますが、政府は1.8を目標としています。実際、コロナ禍に伴う婚姻減などの影響もあり、日本での出生率は低下が続き、2022年は1.26となり、過去最低です。

 国が公表する都道府県別では2022年の上位は沖縄県(1.70)と宮崎県(1.63)。市区町村で1.8以上を8年続ける10市町村は、鹿児島県徳之島町など、すべて九州・沖縄です。

 東日本では山梨県忍野(1.92)と北海道共和町(2.05)が7回達成しています。産業用ロボット、ファナックの企業城下町である忍野村は、約4000名が働く本社工場に、5棟と社宅13棟を作り、野球やサッカー場、テニスコートなどの福利厚生施設や企業内保育所を設けています。人口1万人弱の村にある「ファナック地区」は過去20年で住民が2000人以上に倍増しています。

 国際リゾートのニセコ地区に近い北海道の共和町ではインターナショナルスクールなど、教育環境を中心とした開発計画が進められています。奄美群島の徳之島町や島内の天城町は出生率1.8以上が8年続いており、島で唯一の空港は「徳之島子宝空港」という名称です。鉄道駅が6つあり、福岡市へのアクセスがよく、区画整理で住宅地として利便性を高め、保育施設も拡充してきた。福岡県粕屋町も8年連続。安定した仕事と経済的ゆとりは日本全体の成長に直結します。