校長ブログ
地域貢献度
2024.01.26
大学進学研究
1月26日
国公私立大学765校(回答率67.7%)を対象にした地域貢献度調査(日経)によると、総合ランキング1位は名古屋市大であり、上位は地方の国立大が多く、西日本勢が目立ちます。
調査は、全国の大学がどのように地域社会や経済活動などに貢献しているかを見ることを目的とし、2年ごとに実施されています。今回が14回目になりますが、名古屋市大は前回調査(2021)に続き、トップの座についています。
総合ランキングで見ると、2位は信州大、3位は徳島大が続き、公立は名古屋市大に加え、北九州市大などもランクインしています。私立では近畿大が7位に入っています。
名古屋市大は、2017年は15位、2019年は5位、2021年は首位とランクを上げています。2006年に社会連携センターを設置し、今や市民が講座を受講するのが日常になっているようです。また、市内には教育・研修活動拠点を設け、学生が地域住民と交流してまちづくりに取り組む企画も実施されています。
2位の信州大学は、大学院総合理工学研究科農学専攻に社会人のための学び直しを支援する「地域共生マネージメントプログラム」を設けています。ここは1年間で修士号が取得できるプログラムとなっており、専門技術者を育成しています。
3位の徳島大は「組織・制度」の分野で首位に並ぶだけでなく、「学生・住民」が3位になるなど、バランスよく得点を積み重ねています。4位は大阪市大と大阪府大が合併した大阪公立大となっています。
国公私立別の平均点で見ると国立が61.8点、「組織・制度」「学生・住民、教育制度・社会人教育」「企業・行政」「SDGs・グローカル」の全分野で得点しています。一方、公立は39.4点、私立は37.3点。地域別では、中四国が48.3点、九州・沖縄が45.2点と西日本が健闘しています。学生数が2,000人未満の大学では総合14位の徳山大学を公立化した周南公立大が首位。2位は山陽小野田市立山口東京理科大、3位は福井県立大、兵庫大、豊橋技術科学大の3校となっています。
分野別では「組織・制度」は満点が30校もあります。「学生・住民」は1位が名古屋市大、2位が鹿児島大、3位が徳島大、「企業・行政」は1位の信州大に北海道大、近畿大、大阪公立大の3校が2位。「SDGs・グローカル」では島根大、鹿児島大、名古屋市大、大阪公立大の4校が満点で1位です。大学も多様性に富んでいますが、特徴を知るには参考になるデータとなっています。