校長ブログ
スマホ普及率0%
2024.01.04
トレンド情報
1月4日
日本の人口が1億人を下回ると想定される2050年代には、スマートフォンが姿を消すと言われています。デジタル世代による新しいライフスタイルが創出されていくのです。
ITなどの主要産業を展望する調査報告書(みずほ銀行)によると、スマホの世界の普及率は2030年に現在の65%から60%に低下し、2050年には0%。パソコンも同様です。また、眼鏡型の「スマートグラス」や情報端末を裸眼に装着する「スマートコンタクト」も生活に溶け込んでいくことが指摘されています。
対象は、2010年代以降に生まれたα世代や1990年代半ば以降に生まれたZ世代。α世代が生まれた頃はスマホによるデジタル上のコミュニケーションがふつうになっています。10代以下の子供たちが大人になる頃には、メタバースなどで交流する時間が増えていくのです。Z世代には、現実と仮想空間が融合したコミュニケーションが浸透しつつあります。例えば、AIを通じて出会ったアバター(分身)と会話を楽しむメタバースMemoria(メモリア)。20~30代の若者を中心に出会いが生まれ、結婚したカップルもいるそうです。
テクノロジーの発達により、仮想空間での生活や仕事が中心となる可能性が出てきました。現実の景色とコンピューターで合成した画像などを重ね合わせる複合現実(MR)や触覚をデジタルで再現する「ハプティクス」も登場します。携帯電話を経て、いつでもどこでも情報を得られるスマホの普及は、タイムパフォーマンスを重視する生活につながりました。これからは現地には足を運ばず、夏休みの旅行や帰省などをメタバースの中で満足する人が増えると考えられています。
ボディーシェアリングというテクノロジーは、自分以外の者やロボット、アバターが感じた固有感覚を同じように感じられるようにするというもの。玉城絵美氏(琉球大学工学部教授 )は、ボディーシェアリングで3人分の体験ができれば、50歳の人が3倍の150年分生きていることになり、生成AIなどを組み合わせ、数人分の仕事ができるようになれば、労働生産性はさらに高まると言及されています。
今後、高齢化が進むと、テクノロジーを使いこなせる人とそうでない人の温度差が生まれます。誰もが気楽に使える技術にしていくことが肝要であり、それがイノベーションにつながるのです。