校長ブログ

保育士不足

2023.11.30 トレンド情報
11月30日

「誰でも通園制度」に向けたモデル事業が始まりましたが、保育士が足りないという問題が浮上しています。誰でも子どもを預けられる保育所に、順番待ちの列ができているのです。

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 児童手当の増額は2025年からであり、実施まで1年半あります。そのような中、出生数も過去最少ペースに戻り、体制を整えなければ、少子化にストップはかけられなくなってきました。特に、高齢化が進む地域での少子化は厳しく、それ以上に、保育士不足が深刻です。

 若い人は給料が高い都市に行ってしまうため、離職した保育士に再び働いてもらったり、地域によっては保育士の3割が65歳以上のところもあるとか...。それほど、保育士のなり手を確保することは困難なのです。

 こども家庭庁は、保育所の定員の空きを利用して週12回、未就園の子どもを預かるモデル事業を31の自治体で始めました。近年では、「ワンオペ育児」も増加しており、子育てしやすい環境作りが不可欠となっています。

 例えば、東京都文京区では応募が殺到し、150人程度のキャンセル待ちが続いているとか。モデル事業では曜日と時間が固定されますが、それでは希望者を受け入れることができないため、「誰でも通園制度」では希望に合わせて預けられる仕組みをめざしています。

 通園制度のモデル事業は国が費用の9割を負担しており、月2,000円前後で利用できるところもあります。しかし、全国展開となると国の負担が下がる可能性があり、規模の小さい地域では利用料が上がるかもしれないという課題もあります。また、経済的に余裕がある都市部でも人材確保が難題な場合が想定されます。

 こども家庭庁は「誰でも通園」の制度化に向けて、生後6カ月~2歳の未就園の子どもを対象にし、事業者は自治体が選び、親が施設に直接予約するなどの概要案を検討している模様。いずれにせよ、補助金のあり方や自治体の介入度合いなども含め、合意形成による制度設計が必要なのです。