校長ブログ

学校現場での生成AI

2023.09.05 EdTech教育
9月5日

 生成AIの利用が広がり、小中をはじめとする教育現場では国の指針を踏まえ、読書感想文などの課題に対し、AIが自動作成したものを成果物として提出しないよう呼びかけています。すでに、民間では自由研究を手助けするAIを開発するなど、思考力を養う効果的な方法を生み出す工夫が進められています。

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 オープンAIは、チャットGPTの利用に関する規約を13歳以上と定めています。文科省は小中高向けに活用指針をまとめ、コンクールにAIの生成物をそのまま出すのは不正行為とするなど、留意点を明示するだけでなく、乱用防止に向けての対策も促しています。

 内閣府(2022)によれば、10歳以上の小学生のスマートフォン所有率は64%。文科省が指針策定を急いだのは、家庭でインターネットを使う機会が増える夏期休暇を前に活用の考え方を周知するねらいがあったようです。

 東京都教委は、情報活用能力を重視し、生成AIを使ってレポートを作成する際は出典を明記する案を学校に示しています。 全国学校図書館協議会はAIが生成した文章をそのまま引用し、本人がAIの利用を認めた場合などに審査の対象外にする方針だとか...。ベネッセホールディングスは「自由研究お助けAI」でAIへの質問を考えることで思考力を強化し、答えの真偽を確かめる情報リテラシーを養う無料サービスを開始しています。

 一方、生徒たちも安易な利用は活動を通じた学びが得られず、自分で調べることが大切であり、宿題などでAIが作ったものを自分のものとして提出するのはよくないことだと理解しており、適切な活用法を模索しています。いずれにしても、教職員や保護者が生成AIの仕組みを学び、理解を深めた上で、生徒と一緒に使ってみてはじめてその利点を見いだすことになるのです。本校においても、一部の科目の中で先行導入を決めており、メリット、デメリットを抽出し、日頃の教育活動に資するものにしようと考えております。