校長ブログ
AI時代の教育を考える①
2023.08.10
EdTech教育
8月10日
IT企業のS氏との対談からの抜粋をお届けします。
S氏:生成AIがすごく話題になっていますね。今日はAI時代にふさわしい教育とは何かお伺いしたく思います。
校長:旬なテーマですね。
S氏:はい。GDPが7%上昇すると予測されており、知的職業までとって代わる可能性があると言われていますが、教育の分野でも影響は大きいと思いまして...。
校長:確かにそうですね。しかし、生成AIが経済成長につながる期待感が高まる一方、偽情報やサイバー犯罪が危惧され、規制の必要を求める声もあります。ガイドラインが作成されましたが、いずれにせよ、生成AIはビッグデータから必要な情報を認識・分類しているだけであり、生身の人間が思考し、物事の創造を行なっているわけではありません。そこに教育活動の活路が見出せるのではないでしょうか?
S氏:おっしゃる通りだと思います。
校長:学習指導要領でいう「思考、判断、表現」する力の育成に収斂されると思います。
S氏:まさにそこですね。
校長:それができるようになるために個別最適な学びに加え、さらに、「主体的・対話的で深い学び」をベースにした探究につながる協働的な学びが不可欠です。
S氏:どのような方法で学校経営を展開されるおつもりですか?
校長:産官学の協働がポイントだと思います。民間企業の研究開発は日進月歩。生徒個々の到達度に合わせて問題を出し、学習履歴を作成する、情報をひもづけるなど、時代の先端をいくAI教材が矢継ぎ早に市場に並ぶことはありがたい限りです。
S氏:経済産業省の『未来の教室』におけるEdTech(Education+Technology)教材がその典型ではありませんか?
校長:そうですね。EdTech教材は学習効率を向上させ、自己調整による個別最適な学びを可能にし、学びの生産性を最大化させています。コロナ禍で一層、それが鮮明になりました。
S氏:課題もあると思うのですが...。
校長:勿論。顕在化した課題が生徒のモチベーションの維持、そしてファシリテーターとしての教師の役割です。
S氏:もう少し詳しくお願いします。
校長:どんなに素晴らしいEdTech教材でも長続きしなければ意味がありません。自己調整する以前にまずは「やる気」が大切です。一番難しいところなのですが、先生方にはここが腕の見せどころと申し上げております。
S氏:なるほど、先生方も鍛えられますね。(続)
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