校長ブログ
素材、教材、指導法の研究
2023.06.07
カリキュラム・マネジメント
6月7日
授業準備と言えば、素材研究 ➡️ 教材研究 ➡️︎ 指導法研究が想定されます。
素材研究とは、何のために教えるのかという指導の目的を明確にし、言語材料そのものを深く研究、本質を追求することに他なりません。英語や国語の物語文を例にすれば、登場人物、ストーリー、文章表現、筆者 のメッセージなどを深く理解することにあたります。多忙を極める教師がそのような時間を捻出することはたいへんでしょうが、そのような努力が言語材料となる素材の魅力に気づかせてくれるのと同時に、教材化のヒントになり、授業をやりやすくしてくれるのもまた事実なのです。
教材研究は、新出単元に関する専門的知識を深め、教材そのものにどのような教育的価値があるのか、また、どのような構造なのか、そして、どのように位置づけるかを明らかにした上で、実際の授業を想定して、指導案を作るまでの過程で行うものです。当然、生徒の到達度に合わせて、担当するクラスの指導目標、本校で言えば、コース・コンセプトや学習指導要領との関連に留意しておかなければなりません。教材研究の肝は、言語材料をどのように扱えば、最も効率的に生徒の学力を伸ばせるかという点。最初は指導書等を参考にしながらでも構いませんが、徐々に工夫しながら担当者ならではのものを作りあげていってほしいものです。
何を教えるのかが教材研究(WHAT)なら、どのように教えていくのかが指導法研究(HOW)ということになります。いずれにせよ、素材研究と教材研究をしっかり行うことが授業づくりの土台であり、ここに教師がオリジナリティを発揮できるチャンスがあるのです。そして、その積み重ねが熟練した教師を創り出していくのです。生徒の成長に立ち会えるのが教師の最大の喜びなら、教師の成長に立ち会えるのが学校の財産なのです。