校長ブログ

プログラミング教育

2023.05.05 教科研究
5月5

 2024年度から小学校で使用する教科書ではプログラミングに関する記述が増えるようです。小学校でのプログラミング教育は2020年度から必修化されました。教科で言えば、小5算数の「正多角形の作図」や小6理科の「電気の性質や動き」で学習する内容ですが、今回の検定では国語に盛り込む教科書もあるとか。プログラミング教育がデジタル人材の育成だけでなく、論理的思考力を育むねらいがあるため、様々な教科で扱う今年が可能になるわけです。

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 文科省の教科書検定の結果では、合格した小学教科書149点のうち6教科50点以上にプログラミング教育に関する記述があり、現行の2倍近く。学習指導要領では、プログラミングなどの情報活用能力を「学習の基盤となる資質・能力」としています。

 小5、小6の教科書にはプログラミング的思考として複雑な課題を細分化して考える方法を紹介したり、身の回りの課題やリアルな社会問題をプログラミングを活用して解決していくことの意義が盛り込まれています。

 しかし、文科省の調査(2022)によると、高2で「プログラムの実行結果を想定しながら修正できる」程度の力がある生徒が9.7%いる一方、ファイルに名前を付けて保存できないレベルの生徒も16.1%いるなど、理解度の差が歴然としていることは否めません。当然、指導力に温度差が出ることは自明ですから、教員個々のスキルアップと産官学協働による効果的な指導法共有に向けた研修も不可欠です。

[参考]学習端末で使うデジタル教科書は2024年度に小中学校の英語、25年度以降に算数・数学に順次導入されます。教科書検定の結果は公表されましたが、全てデジタル教材に誘導するQRコードが掲載されました。端末のカメラ機能でコードを読み込むとデジタルコンテンツが表示され、授業や家庭学習で視聴できるという仕組みです。