校長ブログ

宇宙開発

2023.02.20 トレンド情報
2月20

 昨今は月や火星を見据え、宇宙開発が本格化している時代です。東京にあるispace(アイスペース)という企業が、昨年12月、フロリダ州で着陸船を積んだロケットを打ち上げ、4月末に世界初となる月面着陸をめざすチャレンジを始めました。

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 今や、ロケットを打ち上げる回数は、アポロ計画のあった196070年代を上回り、米国の競争相手はソ連から中国になり、それを牽引してるのは企業とのこと。同社は、2040年代には月面都市が誕生し、そこで1,000人程度が暮らすことを想定したビジネスモデルを描いています。

 そして、着陸船で物資を月面に運ぶだけでなく、月にある水や鉱物といった資源を探し、採取して売買するというアイデアまでお持ちです。昨年11月、政府から宇宙で開発した資源の所有権を認める宇宙資源法に基づく第1号の許可を得られています。着陸船が可能になれば、ビジネスに向けた第一歩になるわけですから期待は高まります。

 最高経営責任者(CEO)である袴田武史さんは、創業時、月面を走る探査車を手掛けられています。当初、探査車を月面に運ぶのは米国企業に頼る予定だったものの、なかなかうまくいかなったようです。そこで、自力で資金を調達することにし、金融機関や宇宙関連事業を手がける企業、官民ファンドに足を運び、徐々に資金を集めます。同時に、内外から着陸船に関心を示す人材を集め、最終的には25カ国以上、約200人の体制を作られています。

 アイスペースの打ち上げから約10時間後には、米国主導の新型宇宙船が月を周回して地球に帰還しています。新たな月探査「アルテミス計画」は2025年に人を月面に送り込む方向性とか。また、火星を視野に入れた開発も進んでいます。日本も新型ロケットの研究開発に奔走しています。世界は、新たな宇宙ビジネスのステージをむかえているのです。