校長ブログ

eスポーツ

2023.01.04 EdTech教育
1月4日

 eスポーツとは、サッカーや陸上などのゲームを個人やチームで対戦するものですが、東南アジアで人気となっています。4年に1度開かれるアジア競技大会ですが、2023年度は中国が開催地、頭脳スポーツとして正式種目となり、8種目で実施、11カ国が参加します。

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 今や、eスポーツで配信される動画の視聴者は4,000万人となり、企業の参入が目立ちます。ちなみに、市場規模は3,920万ドル(約60億円)、再来年までに倍近くまで拡大すると見込まれています。

 シンガポールでは、デジタルサービス企業であるガレナが年間で数百回のeスポーツ大会を開催、「フリーファイア・ワールドシリーズ」では500万人以上を集めています。また、レイザーは、世界25チームのスポンサーとなり、ゲーマーの意見に耳を傾け、開発に活かすなど、さらなる発展をめざしています。

 フィリピンでは、大手通信社のグローブ・テレコムが人気の「リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト」のライアットゲームズ(米)と提携、さらに、eスポーツの大会を運営するミネスキ・フィリピンと連携、プロリーグ拡大を支援しています。一方、競合するPLDTは、高速のクラウドサービスなどを提供するワンコード社(豪)と提携し、快適にゲームを楽しめる環境を整備しています。

 東南アジアの主要6カ国のeスポーツ大会の視聴人口は延べ4,000万人、最多はインドネシアの1,700万人となっています。異業種の参入もあります。ケンタッキー・フライド・チキン(米)は、タイのプロチーム「Talon Esports」の命名権を取得、日本のヤマハ発動機もインドネシアの「EVOS Esports」とスポンサー契約を結んでいます。eスポーツの本場であるアメリカでは、ゲーム企業が活発な動きを見せています。シンガポールではバルブ・コーポレーション(米)が手がける「Dota2」の世界大会が開かれ、ユーザーが1億人を超えたようです。

 たいへんな人気を誇るeスポーツですが、娯楽のイメージも色濃く、景気減速などの影響を受けやすいのもまた事実。コロナ禍の影響を受けてきた航空会社であるエアアジアはプロチームのスポンサーをやめています。また、ゲームに熱中しすぎた場合のリスクも考えておかなければなりません。しかし、注視すべきトレンドです。