校長ブログ

過去問演習

2022.12.22 大学進学研究
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 先日、高2生から志望校の過去問はいつ頃から始めたらよいかという質問を受けました。

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T:行きたい大学は決まっていて、いつも校長先生がおっしゃているように、本命校の入試から逆算した受験対策を心がけています。入試科目の過去問演習はいつ頃から始めるのがよいのですか?

校長:人によって到達度と自己調整に温度差があるから確定的なことは言えないけど、ふつうは高3の秋、11月下旬~12月上旬くらいかな。基本線として、学力がある程度ついた段階でスタートするものだね。

T:志望校の過去問を見たのですが、量の多さと難しい問題がたくさんあったので、圧倒されてしまって...。

校長:高2の段階から行きたい大学まで決まっているなんて、「なりたい自分」がはっきりしていて、キャリアプランがしっかりできているんたね。立派!

T:ありがとうございます。実は医療に興味があって将来は薬学の道に進みたいんです。そこでオープンキャンパスに行って、大学の先生と話してみてここならと思い、受験を決めました。

校長:行動力もあり、敬服するよ。それで今日の本題である過去問スタートの時期に戻ろうか。

T:はい。でもほとんど解けませんでした。

校長:入試傾向や難易度の情報がないのだから当然だよ。高3の46月は一部の先取り学習している生徒を除いて、受験勉強が始まったばかり。傾向と対策を読み込み、全体をおさえていなければ過去問にチャレンジしてもなかなか解けるもんではないよ。いずれにせよ、受験生は初見の問題を解くことが不可欠であり、過去問を解くのはその絶好の機会だね。でも、十分な学力がついていない時に使ってしまうと、初見でなくなってしまうよ。

T:なるほど...。

校長:ただし、興味・関心があり、先取り学習をしているような得意科目の場合は、早い時期からチャレンジしてもよいと思うよ。最近の受験生は多様性にとんでいて、入試直前の2月上旬にはじめて過去問を解いて難関と言われる大学に合格した生徒もいるのは事実。大切なのは過去問を早くから始めることではなく、教科の理解を深め、初見の問題を解き切る力をしっかり伸ばすことだね。

T:よくわかりました。ありがとうございました。