校長ブログ
ムーンショット目標
2022.12.21
トレンド情報
12月21日
ムーンショット(Moon Shot)とは、極めて困難なことであっても、達成すれば大きな効果をもたらし、イノベーションを生み出す壮大な計画や挑戦のこと。その中で、内閣府は、人々の幸福(Human Well-being)の実現に向けて「ムーンショット目標」を設定しています。
「ムーンショット目標」の基盤となるのが、社会・環境・経済という3領域。社会領域の課題には少子高齢化、労働人口減少等があり、「急進的イノベーションで少子高齢化時代を切り拓く」こと、また、環境領域の課題には地球温暖化、海洋プラスチック、資源の枯渇、環境保全と食料生産の両立等があり、「地球環境を回復させながら都市文明を発展させる」こと、さらに、経済領域の課題にはSociety5.0実現のための計算需要増大、人類の活動領域拡大等があり、「サイエンスとテクノロジーでフロンティアを開拓する」ことが示されています。
具体的には、9つの目標が掲げられており、ポイントをまとめると、2040年までに、主要な疾患を予防・克服し、100歳まで健康不安なく人生を楽しめる医療・介護システム、2050年までに、身体、脳、空間、時間の制約から解放、超早期に疾患の予測・予防、自ら学習・行動し、人と共生するロボット、地球環境再生に向けた持続可能な資源循環、未利用の生物機能等の活用による持続的な食料供給産業、経済・産業・安全保障を発展させる誤り耐性型汎用量子コンピュータ、気象制御による極端風水害の軽減、こころの安らぎや活力を増大することで、精神的に豊かで躍動的な社会を実現しようとしています。
少子高齢化が進むにつれて、生産年齢人口が減少するのは自明ですが、これは日本だけの問題ではなく、先進国やアジア周辺国においても同じです。目標設定の背景にあるのは、日本が課題先進国としてこの問題に真っ先に取り組むべきという考え方。人生100年と言われる昨今、人それぞれが各自の能力を高めることによって、年齢にかかわらず、様々なバックグラウンド、価値観を持つ人々が多様なライフスタイルを追求できる持続可能な社会づくりに向けて邁進していかなければなりません。それは教育現場においても同様なのです。