校長ブログ
2学期がスタートしています
2022.09.05
学校生活
9月5日
2日、中学は宿題考査、高1~2はスタディーサポート、3日は講習、様々な取り組みが行われていますが、2学期の授業が本格的にスタートしています。
夏期講習中に自己調整学習した成果を確認した上で、PDCAサイクルを軌道に乗せて個別最適化された学びにつなげてほしいと思います。同時に、2学期の探究学習では、協働的な学びの基本を身につけ、リアルな社会問題解決に向けてのステップをふんでいただきたくたく思います。
今回はコロナ禍での大学の努力を振り返ってみたいと思います。理工系研究室においては遠隔での実験機器操作や自宅への機器郵送など、創意工夫が見られます。科学研究は、実験による新たな発見を積み重ねていくことが基本だけに、本格的な実験ができない以上、遠隔操作を組み合わせて、人数を絞りながら実験を始めるのが現状で行える最良の方法です。
京都大学工学部では、電気回路を学習する授業の課題において、実験室のスペースと人数に配慮、対面授業の欠点を補うために、電子回路の解析装置等を自宅に送付し、実験に参加できる環境を作っています。そこで、学生は自分で試作基板や配線を自ら組み立て試作するわけです。
シミュレーション系の大学研究室では、パソコンを遠隔操作して成果を上げようとしています。岐阜大学と法人統合し、基礎教育科目の共同実施を行う名古屋大の電磁気学の実験においては、電気信号の波形観測などに使う装置である "オシロスコープ" を活用し、実験機器を遠隔操作できる装置を導入。質問用のチャットを開くと、対面授業の時より学生からの質問数が増えるという効果も出ているようです。大阪公立大の中島智晴教授の研究室では、ロボットやAIの性能を競う大会「ロボカップ」のジャパンオープンをオンラインで実施、学生が自宅から学内の高性能コンピューターにアクセスし、作成したプログラムの性能解析などを進めています。
東京大学のカブリ数物連携宇宙研究機構は、素粒子や宇宙誕生の謎などを解き明かす研究を展開されていますが、通常なら様々な分野の研究者がインフォーマルに話せる場としての"ティータイム" を設け、そこで新しい研究の方向性を模索するものの、コロナの影響で活動に制限が加わっているとのこと。コロナ禍の影響が科学技術分野にも負の要因をもたらす可能性があることは否めない事実なのです。
中高も同様の課題がありますが、全教職員で知恵を出し合って乗り切っていきたいと思います。