校長ブログ
子供たちの精神的幸福度
2022.08.08
トレンド情報
8月8日
ユニセフ(国連児童基金)は、OECD(経済協力開発機構)とEU(欧州連合)の加盟国など、先進・新興国38カ国の中で、日本の子どもは「身体的健康」が1位であり、経済的にも比較的恵まれているものの、生活満足度の低さ、自殺率の高さから「精神的な幸福度」は最低レベルの37位と報告しています。
報告書は、「精神的な幸福度」「身体的健康」「学力・社会的スキル」の分野から構成されており、総合1位はオランダ、2位はデンマーク、3位はノルウェーとなっており、日本は20位です。
「精神的な幸福度」は生活満足度と自殺率で指標化され、1位がオランダ。15歳の子どもの生活満足度はオランダの90%がトップですが、日本は62%です。また、15~19歳の10万人当たりの自殺率はギリシャが1.4人と最少であるのに対し、日本は7.5人とその約5倍になっています。
「身体的健康」では、5~19歳の肥満の割合が最も多い国が米国の42%ですが、日本は最小の14%となっています。「学力・社会的スキル」では27位、「すぐに友達ができる」と答えた15歳の割合は69%であり、最下位レベル。また、経済状況としては、失業率が一番低く、子どもの貧困率も18.8%と平均の20%より低い数値です。
本校では「知・徳・体」のバランスのとれた生徒の成長に向けて、さらにカリキュラム・マネジメントを進め、心身共に幸福な生徒育成に資する取り組みをしていこうと思います。
[参考]国立成育医療研究センターの調査では、コロナ禍で児童・生徒が心に受けたストレス反応・症状(全体の72%)の要因として、遅れた学習を取り戻すべく授業時間や宿題が増えた一方、部活や行事が中止・縮小となり、大切な学びの機会や楽しみが失われたことが指摘されています。対策としては、大人が子どものストレスを言葉にして表出するサポートをすることがケアにつながるとしています。