校長ブログ
新コース立ち上げ特集⑮ーコーパス
2022.07.12
グローバル教育
7月12日
コーパス(corpus:「身体」を表すラテン語が由来)とは、日常で使われている言葉の例を大量に集めたもの。いわば、言語のデータベースです。コーパスを使えば、ヒット数から本やメディア系、映画やテレビなど、様々な場面でどのような言い回しがされているのかを学ぶことができるので、ネイティブのリズムに近づくことができます。かつて、NHKテレビで「コーパス100!で英会話」という番組があったくらいです。コーパスの豊富な用例は辞書や単語集を作成するだけでなく、ライティングでも大きな役割を果たしているのです。
コーパスを利用した英語の学習法と言えば、コロケーション(collocation)の利用。コロケーションとは、よく一緒に使われる語と語のつながりのことです。
例えば、「濃いコーヒー」はthick coffeeでなく、strong coffee、「強い雨」はstrong rainでなく、heavy rain 、「罪を犯す」はmake a crimeやdo a crimeでなく、commit a crime、「アポイントをとる」ならmake an appointmentでなく、take an appointmentといった具合。つい日本語に引きずられて、ライティングなどでつまずくところです。コーパスを検索すれば用例がたくさん出てくるので適切な使い方を知ることができます。コロケーションといっても様々な形がありますが、日々の勉強の中では音読やディクテーションを通じて、マスターしていきたいものです。
コロケーション、つまり、結びつきやすい語と語をセットで覚えておくと、実際のコミュニケーションの中でフレーズが出てきやすくなるだけでなく、ナチュラルな英語になるというメリットがあります。日本語から英語にすると、ぎこちない表現になり、ネイティブが首を傾げることは誰でも経験済みですが、これはコロケーションによる影響も一要因。外国語として英語を学ぶ生徒諸君は心得ておきたいことです。本校では、英米語の習熟というよりはむしろ国際共通語としての言語習得に力点を置いた教育を展開したいと思います。