校長ブログ
新コース立ち上げ特集⑰ーICTオンライン英会話
1回のレッスンでは、PCの画面上のネイティブと様々なやりとりをすることで楽しく英語コミュニケーション力を高めることができます。到達度に合わせてレッスンが進行するので、まさに個別最適化学習(アダプティブ・ラーニング)となっています。レッスンが終わると、ネイティブが担当した生徒の到達状況をまとめたコメントをレポートとして作成してくれます。また、グラフで英語の伸長度を数値化して見ることもできるのでリフレクション・アワーで活用できます。
本校の英語の授業ではネイティブと日本人教員による少人数制のチーム・ティーチング。自然言語に触れる機会が多ければ多いほどコミュニケーション・スキルが上達することは自明です。導入当初はオンライン英会話に慣れていただくために、授業の中に組み込んでいましたが、今後、夏冬の長期休暇中の勉強会では「集中レッスン」として自己調整学習に向けていきます。
第二言語習得研究の視点から見れば、大量なインプットとアウトプット、つまり、英語を使う環境を設定することが効果的な学習方法。ケース・ウェスタン・リザーブ大学教授の白井恭弘氏は「大多数の英語学習者に共通する問題は、インプットの量の不足。理解可能なインプット(comprehensible input)をどれだけ確保できるか、これが英語習得の必要条件」と指摘されています。
日本のように、日常生活で英語を使うことがほとんどなく、英語を外国語として学ぶ環境をEFL(English as a Foreign Language)と言います。このような環境ではインプット量が絶対的に不足していることから、インプットの量とインタラクションの質がポイントになります。ただし、学習過程ではインプット(読む、聞く)とアウトプット(話す、書く)のバランスが第一であることは言うまでもありません。
英語教育な目的はコミュニケーション力の育成の一点。ネイティブ並みの英語力にならなくてもよいのです。世界にはいろいろな英語があってよいというWorld Englishesの発想です。ただし、最も大切なのは話す内容。背景知識なき対話では成長が見込めません。背景知識をつけるには日々の授業に習熟し、課題発見力と論理的思考力を磨き、最適解を導ける探究力なのです。