校長ブログ

新コース立ち上げ特集⑪ー語彙の強化

2022.06.21 グローバル教育
6月21

 語彙とは、私たち一人ひとりの脳の中に記憶された語に関する知識のこと。脳科学の分野では、メンタル・レキシコン(mental lexicon)と言われ、心的語彙、心内語彙、心的辞書などと訳されています。

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 現在、日本では、小学校から始まり、中学、高校、大学という長い期間、英語を学習しているわけですが、その間、非常に多くの語彙に触れることになります。ちなみに、英語の母語話者は高校卒業時点で平均60,000語の語彙サイズと言われています。実際のコミュニケーションでは、語彙が文法的なルールに従って組み合わされて情報となり、相手に伝わっていきます。

 語彙が適切に使用されるには、それがどのような音素の組み合わせから構成されるかという音韻情報(phonological information)、どのような意味に対応するかという意味情報(semantic information)、どのような形の構成を持つかという形態情報(morphological information)、文や句を構成する時にどのような規則に従うかという統語情報(syntactic information)が不可欠となります。脳の中に語彙の知識があるということは、これらの情報が適切な関係づけの下で保持されていることを意味しているのです。こうした相互に関連する知識がメンタル・レキシコンなのです。

 大学受験に必要な語彙数は、一般的に約4,000語~6,000語と考えられています。学習指導要領の改訂で、中学の教科書で覚えるのが約1,600語~1,800語程、高校の教科書で約2,000~2,500語程度。語彙サイズは徐々に深められ、累積的に発達するものですが、リスニングにおいてもディクテーションで語彙の再生率が高い生徒は聴解テストの結果もよいという研究結果があるくらいです。

 本校では、中高全コースにおいて、科学的視点を取り入れ、4技能5領域のバランスのとれた英語教育を展開します。グローバル選抜探究コースでは、課外授業やネイティブとの担任2人制等、生徒諸君が英語をごく当たり前に使える環境としています。英語を聞く、話す、読む、書くことを生活の一部とし、自然体の中で語彙力を育成して参ります。