校長ブログ

在宅勤務

2022.05.02 トレンド情報
5月2日

 コロナ禍の影響で在宅勤務を導入する企業が増加しました。しかし、日本生産性本部の調査によれば、7割弱の人の効率が下がったとのこと。在宅勤務は、働き方改革に対応する反面、対話が生み出す創造力や成果の評価方法で多くの課題を残しています。

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 課題としてピックアップされるのは「職場に行かないと資料を見られない」が約50%。次いで、通信環境の整備、机など働く環境の整備...となっています。企業も社員用にVPN(仮想私設網)を増強したり、パソコン用ディスプレーを配布したりと工夫していますが、インフラだけでは不十分であり、会社に行かなければできない仕事など、業務内容を精査する必要がありそうです。

 また、連絡をすべてチャットで行うと、誤解が生じたり、時間がかかったりするなど、コミュニケーション方法にも課題が残った模様。日常生活のさりげない対話から奇抜なアイデアが生まれることもあり、人事考課という点で再考を迫られることになりそうです。さらに、在宅の場合、個々の仕事量や時間管理の把握なども再検討の対象となるでしょう。

 在宅勤務は、以前からアメリカで積極的に導入されてきたものの、仕事の効率と品質保証という点で、ヤフーのように、廃止を決めたところもあります。現在、デジタル化によるコミュニケーション・ツールとしてツイッターによる在宅勤務が進められており、ビデオ会議サービスZoomなどの利用が激増しているのは日本も同様。在宅勤務は、時間の使い方で柔軟さはあるものの、どのように "新しい生活様式" を構築するかがポイントになります。

 コロナ禍は、世界恐慌が起きた1930年代を想起させますが、企業でも学校でもオンライン化が加速し、ITスキルの充実が焦点化されています。かつて、ペストが大流行して、大学が休校になった時、ニュートンは故郷に戻り、思索の時間を過ごし、「万有引力の法則」などの科学的な理論を考案したそうです。社会や経済が混乱し、予測不能な時代だからこそ、正解のない問いに対する最適解を探究する学びが可能な組織を再構築することが急務なのです。