校長ブログ

新コース立ち上げ特集⑧-テキスト″を″ではなく、テキスト″で″教えるのです

2022.04.23 グローバル教育
4月23

「グローバル選抜探究コース」(以下、Gコース)では、中学から入学する生徒には「Progress in English 21」(エディック)、高校から入学してくる生徒には「Grammar in Use」(ケンブリッジ大学出版)を主教材とする予定です。英語科の先生方の中には、中高時代にこれらのテキストで学習した経験のある方や教師になってから授業で使った方(私もそうでした!)がおり、すでに、新学習指導要領のめざすところと接続させつつ、テキストの使い方、伸びの実感が得られる授業展開に向けての準備を始めています。

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 Gコースで「身につけたい力」は、英語で伝え合う力。到達目標は中学卒業段階でCEFR基準でA2レベル、高校卒業段階でB2レベルです。同時に、グローバル・マインドを養いつつ、目標とする進路を国内では中堅国公立、もしくは有名私大、あるいは海外の大学に設定しています。(校長ブログ2022.3.22

 生徒が「英語を使える環境」をつくるために、担任はネイティブと日本人の2人制とし、English Roomを活用、興味・関心づけには英語と他教科の組み合わせによるイマージョン教育を盛り込んでいます。(イマージョン教育については実践済)受験対策としては、高校から希望者を対象とした予備校講師による「山手アドバンスゼミ」がすでに開講されており、好評です。

 本校では教材を「力をつけるための道具」と捉えています。身につけたい力が育成できるように、高校卒業時から「逆算」してシラバスを組み立てるようにしています。中学で使用予定の「Progress in English 21」は元々、イエズス会のロバート・M・フリン神父によって作られ、全国的に有名になった「Progress in English」からきたもの。時の経過とともに、改良が重ねられ、今日に至っています。このテキストのポイントは、学習した内容が長期記憶に残るよう音声を重視したところ。英語を楽しみながら聴くことで、脳内に英語の言語中枢を作り、英語を使いこなせるようにデザインされています。テキストでは学習した文法事項が繰り返し、形を変えて出てくるので、スパイラル学習法がとれるのが魅力です。

 本校では中学卒業段階でBook3までを終了する予定です。Book1では神戸を舞台に、様々な人物が登場します。ここでは多様性を受け入れる準備をします。内容的には、国内事情から徐々に海外事情にシフトし、Book2ではアメリカ、Book3ではイギリスを中心に、それぞれの文化や歴史を学びつつ、4技能をバランスよく伸ばすような仕組みとなっています。

 高校から入学した生徒が使う「Grammar in Use」は世界的ベストセラーであり、英語で英語の勉強ができるようになっています。コミュニケーションのための実用書として活用できるところが最大の利点。ユニットは見開き2ページの構成であり、左ページでは文法のポイントがわかりやすく説明され、右ページには会話にそのまま使える練習問題が載せられています。例文は、ネイティブ・スピーカーが使う自然体な表現ばかりなので、どのユニットからでも学習できるのが強みです。(日本語バージョンもありますが、本校では英語版を使います)

 英語科の先生方にお願いしていることは、テキスト「」教えるのではなく、テキスト「」教えるということです。