校長ブログ

自学自習に向けて

2022.02.10 EdTech教育
2月10日

 対面型授業やオンラインによる双方向型の「同期型」学習に慣れている生徒諸君にとって、自分で時間を調整して取り組む「非同期型」学習への取り組みは予想以上にたいへんなことだと思います。その中でも最大の課題は、モチベーションの維持と学習習慣の定着。つまり、一人ではなかなかやる気が起きない、他にやることがあって勉強に身が入らないといった理由で "続ける"ことができない状態に陥りがちです。友達や先生方との交流が図りにくいといった問題もあります。気分転換をはかりながら自分のペースで乗り切ってほしいものです。

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 PCだけでなく、スマートフォンやタブレット端末など、マルチデバイスで学習することも一法です。実際、スキマ時間をうまく使って、学習を"続ける"ことを習慣化している生徒も数多くいます。ゲーム感覚で取り組めるゲーミーフィクションの活用、質問や進捗状況に関するコミュニケーションがとれる掲示板やSNSのようなシステム利用もよいでしょう。

 英語はスマートフォンの音声入力機能を使って生徒同士で発音をチェックする...。数学はグループごとの解答をスクリーンに映し出し、問題の解き方を比較・検討する...。国語は読解後の感想をスマートフォンから提出し、それぞれの意見を比較する...。理科はシミュレーションソフトを使って実験結果を予測し、その理由をグループで話し合う...等々が考えられます。

 しかし、なんと言っても モチベーションの維持と学習習慣の定着には「目的」をもった取り組みが必須。つまり、新しいことを学ぶことによって「何ができるようになるか」といった目的や目標を明確にすることによって「学びたい」という意欲を高めることが必要なのです。「デキタス」や「QUBENA」のようなEdTech教材は、「気づき」や「振り返り」を通して、ラーニング・アナリティクス(学習分析)し、個別最適化学習を通じて、自信が持てたらレベルを上げていくといった工夫によって自然な流れで無理なく学習することが肝要です。

 非同期型オンライン学習を行う学習者側のメリットは、 タブレットやスマートフォンなど、モバイル端末に対応していれば、場所や時間にかかわらず、受講することができ、自律学習の姿勢が身につく。② 習熟度・理解度に応じて自分のペースで学習を進め、確認テストなどで到達度が確認できるので、理解度が不十分な場合、同じコンテンツを反復学習することができる。③ コンテンツが文章だけではなく、動画や音声を組み合わせ作成されているため、視覚的・聴覚的な学習も可能である。④ 学習管理システムを通じて、進捗状況や確認テストの結果をチェックできるため、時間を空けずに復習にとりかかることができる等が考えられます。こういった利点をマスターする意味でも「自己調整型学習」(校長ブログ2021.8.7を進めてほしいと思います。