校長ブログ

企業から学ぶ働き方

2022.01.05 トレンド情報
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 AIはじめ、IoT、ビッグデータなど、デジタル化の波が押し寄せる中、企業はこれまでのように、一社で製品開発やサービスを完結させられなくなりました。喫緊の課題は、データやノウハウを他社と共有すること、デジタル人材確保とそれらを使いこなすオープンイノベーションが進む仕組みづくりをすることです。同時に、顧客満足度・ブランド力を高め、市場シェア向上に向けて、変化の早い消費の流れを的確につかむことも不可欠です。

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 グローバル化が進み、企業間競争が激化、「選択と集中」によるブランド価値向上や積極的な市場開拓が求められる中、きめ細かな情報発信など、国内外でシェアを高める戦略が必須です。先進企業では「働き方改革」を通じて、社外との連携を深め、技術革新を担う人材を内部で育てつつ、多様な人材を外部から受け入れることによって組織の活性化を図り、持続的な成長をめざしています。政府は、年功序列や終身雇用といった制度を見直し、1人当たりの生産性の向上を図り、外国人や女性など、多様な人材の活躍できる社会を構築しようとしています。20204月からは「同一労働同一賃金」がスタート、働き方のパラダイム・シフトが迫られています。

 アメリカでは、博士号取得者の約4割が企業で働き、イノベーションの原動力になっているそうです。グーグルなど、IT大手に先端分野の技術者として就職するには、修士・博士号が必須。中国では毎年、数千名が渡米して博士号を取得しているとのこと。日本では4年制大学の入学者は増加しているものの、専門課程への進学は減少しています。背景には、企業の採用方針が、専門性というよりはむしろコミュニケーション力重視という風土が要因という指摘もあります。今、若手研究者の育成や支援、基礎研究の強化についてのあり方を議論しなければならない時期にきているように感じます。

 近年、中高で教育を受ける者と大学が求める人材の需要にはタイムラグが生じています。将来を見越したニーズを把握し、どんな変化にも対応できる基礎学力を定着させ、大学が求める教育を中高でリンクさせることが必須。その意味では、基礎知識を学ぶ一方、大学のニーズに合わせた教育も強化しなければなりません。社会構造の変化に伴い、学生が社会に出てからやるべきことも変わっていきます。グローバル化、DX化に対応できる教育実践と「本質を見極める力」の育成に向けて、学校教育改革を進めていきます。