校長ブログ

高校入試説明会+α

2021.12.13 入試情報
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1112日は高校入試説明会を行いました。

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 高校生、とりわけ、学力中間層の学習時間減少に伴う学習離れが問題視されています。また、少ない科目での大学入試のあり方も学習領域を狭めるという点で同様です。

 早稲田大学の浜中淳子教授らは、首都圏の公立高校に通う約3千人を対象に、学習行動に関する調査を行い、有力進学校と中堅進学校の生徒には大きな違いがあると言及。そして、中堅進学校の多くの生徒が一日30分以内の学習時間、「無理せず進学」の意識があることを指摘し、大学入試改革は、ほんの一部の生徒にしか影響を与えないのではないかということ、さらに、大学入試を変えても高校教育を変えるには限界があるのではないかということを述べられています。私立大学のほぼ4割が定員割をおこし、全入時代が到来、学力不問入試が拡大している昨今、入試で受験生を選抜できる大学は中堅校以上であるという現実を踏まえると、制度を変えても学習意欲を喚起することは疑問という見解には納得します。

 本校では、教科横断型の背景知識を強化し、学んだ内容をアウトプットできるようにするために、5教科基礎・基本を徹底し、弱点単元の補充に向けて、EdTech教材を活用した個別最適化学習(アダプティブ・ラーニング)を実践しています。これは、一定量の学習時間を確保し、学習者自律(Learner Autonomy)を育むことをねらいとしています。同時に、生徒個々のポテンシャルを最大限に引き出し、「伸び」が実感できる多様な学びを展開、各自の興味・関心に基づき、将来、社会貢献できると思う分野のある大学へ進学することを奨励しています。進学指導においても偏差値の高い、低いではなく、本当に力を伸ばしてくれる大学のリサーチも含め、学問探究の「王道」を実践していきたく思います。