校長ブログ
報連相
2021.09.06
カリキュラム・マネジメント
9月6日
次世代を担う児童・生徒を預かる教育現場では、日頃の教育実践の説明責任に向けて、「報連相」(報告・連絡・相談)を最も大切にしています。今回は学年主任との対話からです。
S先生: 2学期が始まりました。1学期の振り返りを行い、学年主任として、学校の重点課題に向けてPDCAサイクルを回していきますが、新学期をスタートさせるにあたり、心構えをお願いします。
校長:安定している学校は、教師と生徒、教師と保護者、教師と教師のコミュニケーションが円滑に行なわれ、情報が十分に共有されているよ。学校は企業と違い、管理職(校長、事務局長、教頭)の下に教職員スタッフが横一列に並んでおり、これが「なべ蓋」と言われる所以。その中で、学年主任・教科主任・分掌長は、横並びになっているグループのまとめ役、つまり、ミドル・リーダーと言えるね。だから教職員が"同僚性" を発揮して、学校目標を達成できるよう、今まで以上にコミュニケーションを増やしていってほしいね。
S先生: はい。日常の中で、まずは当たり前にやることは当たり前にやっていこうということですね。
校長:そう。いつも言っているように、小さな成功体験の積み重ねが成長のキーワードだよ。でも、学校というところは、大小を問わず、日々、いろいろな事が起こり、組織としての対応を迫られるケースもしばしば起こるよね。
S先生: はい、おっしゃる通りだと思います。だからこそ「報連相」なのですよね。
校長:これはどの学校でも同じ。私は事案が起これば生徒とともに成長する機会をいただいて「ありがとう!」と自分に言い聞かせるようにしているよ。先生方も事案に直面した時の方が生徒の成長に直接、関わることができ、自分にとっても成長できる絶好の機会となるのだから、そういう場面ほど"やりがい"を感じてほしいものだね。
S先生: そんな風に考えたことはありませんでした。どちらというと何か起ったらどうしようとネガティブな面ばかりが先行してしまっていたので... 。でも教師になったのは子どもが好きだから... 子どもたちの成長過程に立ち会えることを一生の仕事にしたいと思ったからでした。忘れかけていたものを思い出しました。
校長:嬉しいことを言ってくれるね。ただし、ご存知のように、生徒と直接、関わるのは担任の教師であるものの、学校としての最終的な説明責任は校長にあり、教育的配慮に基づく判断を迫られるわけだから、様々な情報を迅速かつ正確に把握できるようにしておいてほしいね。
S先生: はい。よくわかっています。
校長:ミドル・リーダーとなる先生方にお願いしておきたいのは、教師は皆、真面目で、つい問題を一人で抱え込んでしまい、手に負えなくなってから初めて報告するという傾向が無きにしもあらずだから、これを防ぐ意味でも、日頃から「報連相」を徹底してもらいたいということ。すべては生徒のためだからね。
S先生: おっしゃる通りです。まずは学年の先生方との自然体でのやりとりを意識します。案件は、管理職にいち早くお伝えした上で、いただいたご教示は正確に同僚にフィードバックし、合意形成、生徒の成長につなげていきたいと思います。
校長:「一人の百歩でなく、百人の一歩」の精神だよ。情報というのは情報を発信するところに集まってくるものだから、私も可能な限り、教職員や生徒・保護者と懇談するよう心がけ、時間が許す限り、校内を見回り、教室の外から授業の様子や生徒たちの表情を観ていくことを続けていくよ。
S先生: 心強いお言葉、ありがとうございました。
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