校長ブログ

2学期始業式

2021.09.02 学校生活
9月2日

 1日、オンラインによる2学期の始業式を行いました。以下にその内容を掲載します。

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 おはようございます。コロナ禍を鑑み、本日の2学期の始業式はオンラインにて実施します。パンデミックによる危難は続き、教育活動においても様々な制約がありますが、各自が目標をもって、夢の実現に向けて地道な努力を積み重ねていってください。

 今日から2学期に入ります。中学・高校それぞれの新学期の目標となる大テーマを見ておきましょう。中学は「興味・関心の対象を見つけ、何ができるようになるか、どのように学ぶかを探究する姿勢を養うと同時に、自らの能力を最大限に伸ばす努力をする」、高校は「"なりたい自分"になるための目標を明確にしつつ、学びのスタイルを確立し、思考力・判断力・表現力を伸ばす。同時に、物事の本質を見極め、正解は1つでないことに気づき、最適解を導くことによって豊かな人生を切り拓くたくましさを身につける」です。よろしいですか?しっかりおさえておきましょう。

 小テーマについても触れておきます。中1は、「1人1人の個性を認め、その力を伸ばし、クラスで団結して行事を楽しむ集団性の育成。学園祭等、初めての行事への積極的挑戦」です。規則正しい生活リズムの中で、2学期は、文化祭などの取り組みを通じて、人を思いやって行動する利他の心を養ってほしいと思います。

 中2は、「自分に厳しく、他人に優しくできる自立心の育成。職業選択についての探究」です。他者の気持ちを理解しようと努力し、協同して物事に取り組む姿勢を育みつつ、自立した生活習慣を身につけ、将来、"なりたい"自分になるための計画的な取り組みと振り返りができたと言える2学期にしてください。

 中3は、「自分の将来を見据えての高校のコース選択とその実現のためのPDCA。学園祭等での中学内のリーダーシップ」です。中3諸君は将来の社会がどうなっていくかじっくり研究して、その中でどのように活躍していきたいか、貢献していきたいかを考え、そして、その実現に向けて今、やるべきことを実行してください。また、文化祭をはじめとする学校行事では中学の最高学年にふさわしいリーダーシップを発揮してくれることを期待します。

 高1の小テーマの一つ目は「生活習慣・学習習慣の見直しを図ることで、自身を律し、物事を判断しながら自らを方向づけていく」、二つ目が「家庭学習の習慣化と学習時間の増加および学習内容の質を向上させる。さらに、計画的な学習と目標設定による学習スタイルの確立を行う」ですが、これらは生活リズムの確立と自学自習の定着へのPDCAサイクルと言い換えられます。今学期から「Qubena」というAI教材を英語・数学で導入します。積極的に活用して自学自習につなげていきましょう。三つ目の「校則の遵守・集団の中で責任ある言動を心がけさせながら、自身の役割を自覚し他者と協働できる生徒を育てる」については、生徒による校則見直しはじめ、様々な協働学習を展開していきます。積極的に関わっていただきたいと思います。

 高2の小テーマは3つあり、一つ目が「職業に興味・関心を持たせ、そこから大学の研究を深めることによって進路の探究を行う」、二つ目が「基本的生活習慣を定着させ、学校生活全般を充実したものにする」、三つ目が「5教科の学力伸長のためにPDCAサイクルを定着させる」でした。まずは、"なりたい自分"を見つけることが先決であり、次にそれを達成するための進路選択、そして、学習到達度の向上に向けた継続的な取り組みがフローチャート。「言うは易し」に終わらせないようにしましょう。今、やっておくべきことをしっかりとおさえた取り組みをお願いします。

 高3の小テーマは、「受験に対する不安を力に変え、合格イメージをしっかりと持たせる。さらに、合格までの逆算をして取り組める将来設計力、意思決定力を育む」と「各自の第一志望にこだわって取り組んでいく。そのために、1学期からのPDCAサイクルを意識させ、各考査のリフレクションシートで確認していく」です。先般、高3生から大学入学共通テスト対策から私大・国公立2次対策までの勉強の仕方について助言を求められ、お答えしましたので、紹介します。

 国公立だけでなく、多くの私大も参加している大学入学共通テストに向けて必要なのは、類題の多く載っている問題集での基礎固め。つい難しい問題を得点することで差をつけようと考えがちですが、多くの入試結果から難問ではあまり差がつかず、合否の分かれ目は、基本問題の正答率であることが指摘されています。その意味で、教科書の基本事項の確認、模試の復習などは必須。反復によって、応用力が養われ、それが自信につながるのです。

 秋以降、併願を考えている私大の過去問演習を組み込みます。過去問を解いて必要な知識や発想、ペース配分などを確認しておくこと。そして、できうる限り入試本番と同じ条件で問題を解くことをおすすめします。実際、時間を計ってマークシートに鉛筆で解答を記入してみてください。また、自己採点して、問題用紙にも自分の答えを記入しておくことも大切です。

 冬休みくらいから国公立2次の記述式対策に着手。採点官に答案を"読んでいただく"ということを意識しつつ、日頃から丁寧に答案を書く習慣をつけておきましょう。慣れる意味で、第1志望の大学の過去問10年分くらいは解いておいてください。過去問と同じような傾向の問題を出題する大学が多く、過去問演習の「質」が結果に大きく影響するのは言うまでもありません。

 受験が近づいてきても、"入試科目はまんべんなく"が基本です。勿論、苦手科目に時間を割くのは重要なことですが、この時期は配点が高い科目で確実に得点する、それが得意科目であっても十分な時間をかけた方がよい結果につながっていることが多いようです。そして何よりも年間を通じて体調管理することこそが最重要事項。受験シーズンは長丁場であり、規則正しい生活を送り、体調管理を心がけてください。人間の脳は夜になると機能が低下し、太陽の光を浴びると活性化すると言われています。夜型よりも朝型の方が学習効果は高いことを付言しておきます。

 ここまで2学期の中高別大テーマと学年別小テーマについてお話させていただきました。この後、担任の先生方は各クラスの目標の確認をお願いします。生徒諸君はくれぐれも健康に留意され、有意義な2学期となるよう心がけてください。まとめるにあたり、今回は松下幸之助氏の「山は西からも東からでも登れる。自分が方向を変えれば、新しい道はいくらでも開ける」という一節を贈ります。