校長ブログ

アニメの聖地

2021.08.05 トレンド情報
8月5日

 アニメに登場する舞台を訪れる聖地巡礼が新たな観光スタイルとなっているようです。民間の調べによると、「聖地」は全国に5千カ所以上あるとのこと。民間や自治体は、地域経済の活性化や移住に結びつけようと様々な工夫を試みています。

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 関西でのアニメの聖地と言えば、多くの観光資源があり、テレビドラマや映画のロケ地となる京都に集中しています。以前から京都には「日本のハリウッド」と呼ばれる映画産業やゲーム産業など、様々なコンテンツ産業が集積してきました。同時に、市内の学生の割合のうち、芸術系が5%超と全国平均の2倍近くに達するということもあります。

 2006年、京都市は国内唯一のマンガ学部を持つ京都精華大学と共同で「京都国際マンガミュージアム」を開設して以来、マンガやアニメも含めたコンテンツ産業の振興に力を入れています。また、アニメの聖地を誕生させてきた制作会社である京都アニメーションは、岐阜県高山市の「氷菓」や兵庫県西宮市の「『涼宮ハルヒの憂鬱』シリーズ」を作成しています。

 「聖地巡礼マップ」の登録数で一番多い京都に続き、兵庫大阪となっています。兵庫県と検索すれば、行きたいスポットの上位にくるのが阪急西宮北口駅近くの純喫茶「珈琲屋ドリーム」。若い世代の客が急増したのは「涼宮ハルヒの憂鬱」の放送が始まった直後からだそうです。店主の細海さんは椅子やテーブル、トイレのドアに加え、カウンターも半分に切って移設するなど、店の雰囲気をアニメそのままに再現する工夫を凝らしていますが、コロナ禍でもファンに支えられたとおっしゃっています。

 全国に目をやれば、北海道には「ラブライブ!サンシャイン!!」に登場した函館旧市街、「ゴールデンカムイ」の舞台となった小樽市や旭川市、網走市などがあります。秋田県横手市の「横手市増田まんが美術館」には「釣りキチ三平」などの代表作がある地元出身の矢口高雄さんはじめ、国内外の漫画家の40万点を超える原画を収蔵されています。

 「訪れてみたい日本のアニメ聖地88」(アニメツーリズム協会)において、中国とタイで圧倒的人気となっているのが、京都府京田辺市の「酬恩庵一休寺」だそうです。勿論、「一休さん」が放送された影響です。

 アニメ聖地に人の流れができれば地域が活性化されます。このブームは経済を支え、市町村が発展する可能性を秘めた事例となっているのです。