校長ブログ

ピッコロ・わくわくステージ

2021.06.03 学校生活
6月3日

 2日、本校中学生は、県立尼崎青少年創造劇場ピッコロシアターにて「スカパンの悪だくみ」を鑑賞しました。劇場では検温の実施やマスクの着用、館内清掃と消毒の徹底など、感染防止対策を講じるとともに、ガイドラインに従い、収容定員50%以内での公演実施です。

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 この演劇を創作したのは、フランス王国ブルボン朝時代の俳優・劇作家モリエールとして知られるジャン=バティスト・ポクラン(16221673)という人です。ピエール・コルネイユ、ジャン・ラシーヌと並ぶ古典主義の3大作家の1人と見なされており、風刺を効かせた喜劇を多く制作、フランス古典喜劇を完成させたと言われています。

 作品の舞台はナポリ。船旅に出かけていたアルガントにはオクターヴという息子がおり、友人のジェロントの娘と結婚させようと考えていますが、オクターヴにはすでに身寄りのない美しい娘イアサントという恋人がいます。一方、ジェロントの息子レアンドルはジプシーの娘に恋しています。父に認められない悩みを抱えた二人は、悪知恵が働くことで有名なスカパンに助けてほしいと頼みます。父に認められない恋を抱えた二人の青年のために、スカパンが計略をめぐらせて立ち回りますが、結果的には親同士の目論見通りの結婚が果たされ、すべて丸く収まるというストーリーです。

 モリエールの自筆の原稿や手紙は見つかっていません。裕福な家庭に生まれ、青年期に演劇を志し、劇団を結成するものの、うまくいかず、南フランスに演劇修業の旅に出ます。修業時代のモリエールの署名とされるものには同じ筆跡が一つとしてないなど、生涯、特に青年期に関しては不明な点が多いとのこと。パリ帰還後には大成功を収め、自身が率いる劇団はフランス国王の寵愛を受けるまでに至っているそうです。世界の文学や芸術に興味・関心をもってくれる生徒が出てくることを期待しています。