校長ブログ

こどもの日を迎えて

2021.05.05 カリキュラム・マネジメント
5月5日

 ICT環境を基盤とした先端技術やビッグデータの教育現場における効果的活用についてまとめられた「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策」(文科省)を読むと学校の"あるべき姿"が見えてくるだけでなく、カリキュラム・マネジメントを通じて生徒たちの成長をバックアップしていく意義が読み取れます。

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 「未来のイメージ・スナップショット」として、「教師の視点」では、登下校の状況から校内情報までのリアルタイムでの共有を挙げています。授業前は、家庭での学習状況やつまづきをデータで確認してから教室に向かう。授業では、ディスカッションを組み込み、考え方を端末に書き込んで発表する機会を与えつつ、データ化されたグループ内での発話量で状況を把握、個別指導に活かす。授業が終われば、次の授業準備と同時に、集積されたデータから課題を抽出、改善すべき領域・単元に関する対策を練り、個別最適教材で、どのようにアプローチしていくかを検討し、授業案を組み立てる。また、授業で紹介した本の著者である大学教員と遠隔で議論しながら、大学での学びへの意欲喚起といったメソッドを紹介。さらに、教員研修やセミナーなどをレコメンドする機能や手元のデバイスで必要とする情報を入手したり、研修を受けられる機能の充実も謳っています。

 「子供の視点」では、欠席しても授業動画と配布資料、課題等が送られ、授業中、先生と生徒がどのようなやり取りをしたかが分かる。PCを開くと、学習記録から、復習すべき問題がリコメンドされ、各自の興味・関心につながる学問や仕事などが紹介される。また、写真やビデオを見るのとは違って、VR技術を使ったソフトで臨場感溢れる擬似体験を授業に盛り込むなどの方法論についても述べられています。「保護者の視点」ではいつでもどこでもスマートフォンを見れば、連絡事項や学校での状況、場合によっては教師が音声入力したデータ等をリアルタイムで確認することができるなどが述べられています。

 大切なのは、デジタル対アナログという対立の構図ではなく、先端技術を現状に合わせることによって、選択肢を多様化し、"学び合い"を通じて子供のポテンシャルを最大限に引き出すこと。グローバル化、DX化に即応する学校創りにはまだまだ時間がかかりますが、「生徒ファースト」を第一義に考え、成果が"見える化"できる体制づくりを進めていこうと思います。