校長ブログ
校長ブログをスタートします!:着任のご挨拶
2021.04.01
学校生活
4月1日
本年4月1日付で学校長として着任しました平井正朗(ひらいまさあき)です。長年、私立中高のマネジメントに携わると同時に、大阪市教育委員(教育長職務代理)として公教育に関わる機会もいただいております。また、大学では「学校経営論」も担当させていただきます。学校は生徒が主役、"生徒ファースト"を信条にリードして参りますのでよろしくお願い申し上げます。(校長挨拶)
これまでの日本の学校のあり方を振り返ると、教科科目を基盤とした"1つの正解"を求める"1点刻み"の入試を突破し、将来の就職を見越して序列化された学校へ進学することに終始してきた感があります。現在、日本では選ばなければどこかの大学に入学することはできます。しかし、入学後、自分がやりたいこととは違うと後悔し、再び大学受験をする生徒がいるのもまた事実。進路選択での妥協は、将来への妥協にもつながります。"なりたい自分" にこ
だわり、夢の実現に向けて挑戦し続けることで、学力が向上する可能性が高くなるのです。
今や、DX化やグローバル化によって社会は変容し、それに対応できるスキルを磨かなければなりません。2021年から導入された「大学入学共通テスト」や新学習指導要領においては、知識だけに偏らず、自ら問いを立て、学び続けることが思考力・表現力につながり、やがて人生の岐路に立ったとき、世界を新しい目線で見て解決に向けて行動する判断力につながるという方向性が示唆されています。正解のないテーマに対し、"最適解"を導くための教科横断的アプローチは容易なものではありません。しかし、環境、エネルギー、貧困など、地球的レベルの難題が山積する中、めざす学力も変化しており、教科の枠組みを超えた真の実力が問われているのが現状なのです。
中高段階では、「何ができるようになるか」「どのように学ぶのか」に力点を置き、背景知識をアップデートできる探究力を育成しつつ、興味・関心の対象を見つけることが第一歩。さらに、リアルな社会的課題の解決に向けて、必要とされる学びを深めながら本質を捉え、既成概念にとらわれない着眼点を伸ばすための学習者自律(learner autonomy)の姿勢を養うことが肝要です。
大切なのは、社会に役立ちたいという高い志とお陰様でという感謝の気持ちを忘れず、常に自分を律し、平凡なことをやり続けていく不断の努力。知・徳・体のバランスのとれた人間力の成長と夢の実現こそが教育の原点です。しかもその一方で、止まることのない変化を踏まえた教育実践も不可欠。不易と流行を十分に見極めつつ、"山手ルネサンス"の実現に向けた新たなるステージを拓くべく、邁進していきますのでご指導、ご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。